リバーボード製作と2025年シーズンに向けて
皆さん、こんにちは。
リバーボードクラブのYoheiです。
すっかり冷え込んでいる今日この頃ですが、お元気でしょうか?
僕は冬の時期には毎年、リバーボード製作と開発に取り組んでいます。
リバーボードを製作することには、いくつか理由があります。
①日本では、こういったフォーム材で作られたリバーボードは製造されていないので、もう少しこうだったら良いのにな~、と思う部分があっても調整できない。最初の頃は海外で造られたリバーボードを使用していましたが、次第に細かい部分をカスタマイズしたくなっていきました。
②リバーボードの可能性を追求する上で、リバーボードを自分で製作することは避けては通れない道でした。このスポーツに恋をして、このスポーツの可能性をまだ知らない人達へ、そしてまだ誰も想像したことの無いようなリバーボーディングを表現したい!という思いが溢れ出した。
③リバーボード(ハイドロスピード)が僕自身に与えてくれた喜びをあなたと共有したいから。
これが一番大きな理由です。
リバーボードは本当に面白い。だけど、それだけじゃない。
日々の日常生活では、誰しもが人知れず悩みや苦労を抱えていると思います。
僕自身も心がモヤモヤしたとき、答えが見つからないとき、何らかの葛藤を抱えているとき、リバーボードを持って川へ行く。そして、プカッと川に浮かんで泳ぎ始めると、次第に頭も心も晴れやかになっていき、停滞していた何かを川が洗い流してくれる。
そして、新しい日常へと帰っていく。
川でご一緒するそのひと時の時間、あなたがリフレッシュして明日も頑張ろうと思って貰えるような、僕はその役割を果たしたい。
リバーボードクラブを運営しているのは、そういった思いがあるからです。
そして、少人数制を頑なに維持しているのは、それが理由です。
リバーボード(ハイドロスピード)と向き合い、可能性を追求し続けているのも、それが僕にとってのモチベーションだからです。
リバーボードの形による性能の違い
リバーボード(ハイドロスピード)にもいろいろな形がありますが、ここでは僕が製作しているリバーボードに関して、後ろ(テール)の形の違いについての解説。
フラット・テール
①フラット・テール
一番後ろがパツッと横に切れている。
お腹が乗る部分が広くて安定感があります。
体験ツアーや初心者向けで、ボードの安定感を重視した形。
因みに、このブルーのリバーボードは、2020年に製作して以来、体験ツアーで使用して乗り倒してきたボード。かなりボロボロになってきたので、この冬はピッカピカに削り直して、チューニングします。
まだまだ、活躍できるとても優秀なボードです。
先日、お腹を乗せる部分にフォームを張って厚みを出しました。
これで更に乗り心地が良くなったので、乞うご期待!
このリバーボードもフラット・テール。
フランスを含め、世界にあるリバーボード(ハイドロスピード)はほぼフラット・テールとなっています。この当時、僕は一応ピンテールのボードも造ったりしていましたが、まだテールの形に変化を加えて実用化する段階にはありませんでした。とはいえ、このボードはかなり優秀です。
ただ、フラット・テールは安定性は◎ですが、スラローム競技の時にゲートを回ったりするときのターン性能は△。
フラット・テールならではのターン・テクニックもありますが、僕はその先の可能性を探っていきたかった。それ以来、色々試行錯誤してきましたが、先日久しぶりにこのボードに乗ったら……めちゃくちゃ乗りやすい。
めっちゃいいボードじゃん、と思いました。
これと同じモデルのリバーボードでいくつもの急流・激流を下っていました。
下の動画に出てくる、青と白のリバーボードが同じモデルです。
ラウンド・テール
このリバーボードのテールは丸く造られています。
このボードは僕がここ2年ほど乗り倒していて、先日キレイに削ってチューニングしたので今はピカピカ。
ラウンド・テールは安定性○、ターン性能○といった感じで様々なシーンで活躍できるオールラウンドな形です。
もちろん競技でも使えるし、ダウンリバーにも使えちゃいます。
チューニングすればするほど、自分にフィットしたボードへと変わっていく。
このボードは今、僕の身体の一部の様に動いてくれる最高の相棒です。
下の動画にあるピンクのボード。
ピンテール
これは、今年2025年の最新バージョンのリバーボード。
以前からピンテールのリバーボードは造ってきましたが、この限られた寸法の中にどういった意図を持って設計していくかが、常に試される部分。
今回は敢えて横の直線部分を長めにしてからの、ピンテールという、かなり攻め攻めなデザイン。
これは完全にレース用。
流れを受けた時の加速は抜群ですが、その加速を次のライン取りに繋げるアイディアと腕が求められるかなりツンデレなリバーボードです。
僕もまだこのボードと向き合っている最中。
これから何度もチューニングを重ねて、最高のボードに仕上げていきたい。
因みにダウンリバーには全く向きません。
安定性△、ターン性能◎。
リバーボード・ブランドメーカー「川イルカ(Kawairuka)」
今まで、リバーボードクラブとしてリバーボードを製造して販売してきましたが、2025年からは「川イルカ」というブランドメーカーとして、製造販売していきます。
もちろん、リバーボードクラブのYoheiが造ることに関して何の変化もありませんが、リバーボードクラブは体験コースやレッスン、コーチング。そして、川イルカとして製造販売を行っていくといった感じで部署を分けました。
リバーボード・ブランド「川イルカ(Kawairuka)」をどうぞよろしくお願いいたします。