二人と過ごした時間と意義

AmelieとKeranは昨年2024年に初めて来てくれて、リバーボードクラブを拠点に一緒にリバーボーディングして、本場フランスの技術や取り組みなど、その時点で可能な限り共有して貰えていたと思っていた。
そして、二人が自転車でオーストラリア縦断の旅を終える頃、連絡があり、もう一度日本へ戻りたい。今なら自分達の英語も上達したから、リバーボーディングに関してもっと色んな事を共有できるはずだから、とメッセージをもらった。
こんなにもリバーボーディングのことを大事に思っている人達と一緒に時間を過ごすことが出来るというのは、僕にとっては本当に励みになるんです。
このスポーツに対する取り組み
AmelieとKeranはフランスでリバーガイドとして働いていたので、体験ツアーで初心者を案内する仕事をする傍ら、選手としての修練も積んできた。
Amelieはフランスにいたときには、いつも週二回プールでレース用のフィンを付けて様々なメニューをこなしてトレーニングに励んでいたそうです。
フランスの連盟ではフランス各地にあるクラブとミーティングなどで、コミュニケーションを取りながら、新しいテクニックなどがある場合には、それを全体で共有したりもしているそうです。
実際に、Amelieからは様々なアイディア、テクニックを教わりました。
常に更新し続ける流れがあること自体、素晴らしいし、スポーツとしてしっかりと取り組んでいる話を聞いて、日本もそこに追いつきたいと、でもまずは自分達が取り組んでいく中で、もっとしっかりと流れを生んでいきたいと、改めて思いました。
自分達がいる環境でどんなことができるか。
改めて、考えながらやっていこう思います。
フランスチャンピオンシップでの再会を誓う
昨日、AmelieとKeranを成田空港で見送ってきました。
これから二人はニュージーランドを自転車で回り、テントでキャンプしながら約3ヶ月間の川旅をするそうです。10~15個くらいの川を下る予定だそうです。
そして、来年の6月に開催されるフランスチャンピオンシップ。
僕とあきこ、そしてもう一人の出場が決まっているので、そこで二人と再会する予定。
その時まで、まずはみんなが元気でいること。
そして、自分をどこまで高めていけるか。
約8ヶ月間。
どれだけの濃度で自分と向き合い、このスポーツと向き合い、そして自らの物語を前へ進めていくことができるか。
それは行動し続ける事でしか、前へ進んでいかない。
行動して、前へ進み続けて、トライし続けることでしか意義も意味も、何も生まれない。
何かを取り組むとき、やる前から意味や意義を考えても、何も見つからない。
一歩を踏み出すごとに、見える景色が違ってくる中で、得られる経験の積み重ねの中にこそ意味や意義が少しずつ浮き出てくる。
僕はそう思っている。
何のためにやっているのか、分からなくなる時もあった
自分の活動自体、時には何のためにやっているのか、分からなくなるときあったし、孤独を感じることもあった。最初から価値が担保されていることであれば、どんなにいいか、と思ったりしたこともあった。
自分の取り組みが、誰にも届かなくて、やっている意義や理由も分からなくなることもあった。
だけれど、それでも続けてきたなかで、分かったことがある。
人から認められたり、評価されるという軸で捉えた場合、完全にやる意味を失う瞬間、自分には価値がないんじゃないかと思ったりする瞬間がある。
でも、そうじゃない。
絶対にそうじゃないと、僕は思う。
人がどう思うかは重要じゃない。
人に評価されるためにしているんじゃなくて、自分の考えるリバーボーディングを表現できたらどんなに素晴らしいか、どんなに面白いか。
それは、リバーボーディングに限ったことじゃない。
自分の取り組みの意義や意味を、人がどう思うかに委ねてはいけない。
「自分の物語の主権を他人に委ねてはいけない」。
本気でやり続ける中で、結果として人がどう考えるか、どう味わって、どう咀嚼するかは、その人次第なわけで。
何かをする時に、人が評価してくれるかどうかを考えた時点で、自分の物語の主権を他人に渡してしまっていることになる。
そして、それは純粋な表現・行動とは言えなくなる。
何より、面白くなくなっちゃうし、色合いが薄れていくし、味気なくなる。
だから、自分の物語の主権をしっかりと自分で抱えながら、歩みを止めずに、一歩を積み重ねていきたい、僕はそう思っています。

 
