御岳カップ・リバーボード部門2021/04/18

今年初のレース

毎年恒例の御岳カップ。
去年の御岳カップ春の部は新型コロナの影響で残念ながら中止になった。
秋の部は何とか開催されて熱いドラマが繰り広げられた。
レースにはストーリーがある。
競うことを好まない人も世の中にはいると思うが、競うことって単純に優劣をつけることとは違う。
勝ち負けの明暗はつくが、そこで終りではなくて次にはどうしたら勝てるのか、どうしたら成長できるのか、そして今の自分の現在地と向き合うきっかけを得ることが出来る。
レースでは基礎技術はもちろんだが、体力に加え「作戦」も大いに結果を左右する。
コースを攻略するために自分の力量と照らし合わせ最善最速のライン取りを考え実践する。
スラロームは計2本行われるので一本目で最初に考えていた作戦を実行しながらも実際にコースを泳いだ感覚で修正点を洗い出し2本目の作戦を練り上げる。
体力さえあれば良いわけではなくて、知性やガッツ、時には思い切りの良さなど本当に様々な要素が勝敗を分ける。
これがまた面白い。

最年少のまなちゃん

リバーボード部門で最年少のまな選手は小学5年生。
今回は急遽大人と競い合うことに。
日本リバーボーディング協会のメンバーで放課後や週末などに練習している正しく「川の子」。
実際にゲートを使った練習はまだあまりできていないので今回はどうなるかなと心配ではあったが、本人は自分で作戦もしっかり立てていて僕らの考えているよりも遥かに先を行っている。
川と向き合い考える力が僕らの思っている以上にあるのだ。
子供たちと放課後に協会の活動で泳ぐようになって以来、世の中の子供のポテンシャルに驚かされることが多いわけですが、また更にその先の驚きを与えてくれたことに感動。
ライン取りの選択もさることながらターンもキレッキレじゃないっすか。。。まなさん、流石っす。

リピーターのお客様も参戦

リバーボードクラブのリピーター様も今回レースに参戦。
昨年からレッスンへ熱心に通ってくれていて、お二人が上達していく時間を共有させていただいてきた。
レッスンでは時に僕も熱が入りすぎてかなりのボリュームになることもあり、足がパンパンに疲れ果てるまで泳ぐことも増えていったが、いつからかハードな練習じゃないと物足りないというくらいお二人が進んで追い込むようになっていったのを覚えている。
向上心に満ち溢れたその姿勢と取り組みは今回のレースでもしっかりと表れていた。
まずレースのその場にいるということが何よりも自分たちの取り組みに対する意思表明だ。
それって凄くかっこいいじゃないか。
そして、コースを攻略するための作戦と実行。
そのなかで、できたことやできなかったことと向き合うことで必ずステップアップに繋がっていく。
リバーボード・ハイドロスピードってもちろん楽しみ方はたくさんあるし、必ずしもレースに参加しなければいけないことは全くない。
実際にシンプルに気持ちよく泳ぐことを求めてきてくれる人もいれば、ストレス発散のために来てくれる人、ステップアップして川の楽しさをもっと知りたいと思ってきてくれる人など様々だ。
僕らがレースをする理由って、必死に取り組み、全力を出し切り、また次の成長に繋げる。
本当はもっと良いことを言えればよいのだろうけどこんな感じだろうか。
必死に取り組むって僕は美しいと思う。
結果ってすぐには出ない。でる時もあるかもしれないが出ないこともある。
自分の取り組む方法への答え合わせ。
上手く言った部分とそうでない部分は必ずある。それは勝っても負けても必ずある。
勝っても負けても必ずあるのがまた良い。
だから次にもっと上手くできるよう課題と向き合っていく。
その時間こそが僕にとっては何よりも楽しい。
ぶっちゃけ本番よりもプロセスが楽しいのかもしれない。
そのプロセスを楽しむことがレースの醍醐味の一つであることは間違いない。
何だか長々と書いてしまったがそんなところだ。

四国吉野川のマーメイド

美岬選手は日本を代表する女子レースラフティングチーム「River Face」のメンバー。
そしてリバーボードで吉野川を泳ぐマーメイド。
今回、リバーボード部門で圧巻の優勝。
流石の一言だ。
川を愛する気持ちは誰にも負けないくらいの川好きで、尚且つ負けず嫌い。
「負けず嫌い」ってすごくかっこいいじゃないですか。
負けず嫌いだからこそ、負けないように人一倍努力するし、課題とも真剣に向き合う。
それって成長していくプロセスとして最も大事な要素の一つだ。
勝負ごとに対するその姿勢は大切な何かを参加者全員に教えてくれたはず。
その「River Face 魂」は全員に物凄く良い刺激を与えくれた。
そして何よりも川の水のように純粋な心の持ち主なのだ。
今後も目が離せない選手。また折を見て美岬選手の活躍をご紹介できればと思います。

ご協賛への感謝

今回御岳カップへご協賛いただいた各事業者やメーカー様。
御岳NAMA様からは名物オールスター丼。
みたけ歩楽道(ちとべ)様からは柚子チョコレート。
株式会社スター商事様からも多数のアウトドア用品。
そして、いつもリバーボード部門に特別にご協賛いただいている鬼怒川商事様からは、GULLのMEWフィンやウェットスーツなど豪華賞品をご提供いただきました。
ご協賛いただいた皆様へは心より御礼申し上げます。

頂上を目指すから途中まで行ける

何をするにしても、頂上を目指さないことには途中までも行けない。
まずは登り始めること。
偉そうに言えるような自分じゃないわけですが僕には夢がある。
リバーボードがいつかはプロスポーツオリンピックの種目に選ばれるようなスポーツになるために普及に人生を捧げていきたい。
それがいつのことになるかは置いておいて自分自身もその場で選手として勝負したいのだ。
幸いにもリバーボード・ハイドロスピードは決して体力だけが勝負のスポーツではない。
僕が一番最初に出場したグアテマラでの世界大会では年配のフランス人選手も多数いて、クロスレースでは同じヒートで見事にぶっちぎられた。
目下、レースでの目標はフランスのチャンピオンシップに出場して優勝すること。
実は昨年の5月に予定していたが新型コロナの影響で断念。大会も中止になった。
歴代の世界チャンピオンはみんなフランス人。そしてその選手たちをも打ち負かす若手も出てきている。
選手層が厚いので大会も競争力があり、レースも人工コースで行われていてとても環境が整っている。
日本でもいつの日かチャンピオンシップが開催できるようになりたい。
とにかく、まずは彼らと競い合う日が来た時に日本も負けてないということを必ず示したい。
新型コロナが収束しないことにはどうにもならないが、逆にその時がくるまで準備する時間を与えられたと思い、今できることをするのみ。
そしてそのプロセスを楽しもう。

さて、ゴールデンウィークまであと少し。
皆さんいかがお過ごしでしょうか?
出来る限りの予防対策をしながら皆様のお越しを心よりお待ちしてます。
体験コースレッスンのページはこちらから。

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