試し試される。そんな全力のレースでした。
12月1日に開催された葛西スラロームセンター主催のイベント「東京パドリングゲームス」に今回初めてリバーボード部門を加えて頂き、男子3名女子3名のエントリーでレースを行いました。
2020年東京オリンピックのために作られたこのコースに合計15ゲートを設置してのレース。
流れはかなり力強く落差もあり、自然の川のコンディションで言えばハイウォーター。
その流れの中で行うスラロームはかなりの高難易度でした。
この流れの中では、どこまで基礎技術を身につけているか、が勝負の分かれ目で鍵となります。
激しければ激しいほど、難しければ難しいほど、川の基礎技術が問われます。
それがハッキリと出る、この葛西スラロームセンターのコースはやはり素晴らしいと改めて思います。
そして、全てのゲートを取るぞ!という選手達の強い気持ちがレースを更に熱くする。
僕自身のレースとしては、一本目にまさかの4番ゲートを通過するのを忘れてしまい50秒のペナルティ。
男子部門の他の2名について、Koyo選手はレースラフティングで川の経験をしっかりと積んでおり、今回リバーボードは初出場ながらも若くて体力もあり勢いがある。
そしてTeppei選手は中学2年生と一番若くて元気のある選手。
Teppei選手は彼が小学生の頃から、放課後に多摩川で一緒にリバーボードの練習をしてきました。
成長するに従って、どんどんタイムを縮められてきている。
そして、今回の一本目はTeppeiが一位。
プラン通りにはいかないから面白い
いきなり追い込まれました。
最初のプランとしては、1本目はしっかりと丁寧にゲートを取って、2本目に攻めた泳ぎをしようと思っていたけれど、最初のミスで2本目が難しくなった。
*合計2本レースを行い、2本の中でタイムの良い方を採用する。
コンディション的にも、1本目の疲労が想像以上にあり、どこまで攻められるか不安があった。
ノーミスで行かなければ、まず勝てない。
スピードコントロール、残された力の使いどころ、等など不安が大きくなっていくなかで、やっぱり一旦スタートしてしまえば攻めていく自分がいながらも、慎重に行けという自分もいて、ゲートを攻めきれなかった瞬間にはア~ッと思う瞬間もありつつ、コースを進んで行くにつれて集中力は高まっていき、なんとか無事にノーミスでゴール。
とにかく、この一本で勝てなければしょうがない、と思える一本でした。
結果は……
結果は、
男子部門では、Yoheiが2分4秒で一位。
女子部門では、Akikoが3分14秒で一位。
Teppei選手が2分9秒で僕とは5秒差。
一つのミスで順位は変わっていたと思います。
ここまで追い上げられてきたというのは、僕にとっても嬉しいことです。
Koyo選手も素晴らしいパフォーマンスをしていて、今後リバーボードを続けていくようであれば、すぐに優勝争いに食い込んでくる存在で面白い。
そして女子部門もみんな気合いが入っていて一緒にレースを戦えたことが本当に光栄でした。
カワマミコさん、あーちゃん、この二人は気合いが入りまくりで素晴らしい。
ご一緒させて頂く度にいつも学びを頂いています。
Akikoも今回のレース後には、もっと上手くなりたいと言っていました。
僕も同じくもっと上手くなりたいと改めて思いました。
そう思わせてくれた今回のレース。
そして、今回の選手達。
みんなから多くの刺激を頂きました。感謝!
感謝!そしてもっと上手くなりたい!もっと成長したい!
なんとか2024年最後のレースをYoheiとAkiko二人とも優勝で終えることが出来ました。
運営の葛西スラロームセンターやスタッフの皆さん、日本レースラフティング協会、日本リバークロス協会、日本リバーボーディング協会、そして携わってくれた全ての方々、応援してくれた方々には本当に感謝です。
そして、参加者のみんなにも本当に感謝です。
とにかく本当に楽しかった!
そして、自分自身にとっても次の課題がしっかりと見えた。
まだまだ成長できる。
まだまだ上手くなれる。
そう思えたレースでした。
僕は「自分で勝手に作った山を、自分で勝手に登っている」
迷うこと、どうしよう、何でだよ、悔しくなることも本当にたくさんあった1年でした。
振り返れば、リバーボードクラブを始めて以来、7年間そんなことの連続でした。
そんなときは何のためにやっているのか分からなくなったり、幾度となく投げ出したくなったりもしました。
「自分で勝手に作った山を、自分で勝手に登っている」、そんな感覚。
菅原洋平としての活動について、最近ではそんな感覚を持っています。
リバーボードクラブに関して言えば、始めた当初、周りにはリバーボードをやっている人は誰もいなくて、思ったようには広まらず、どうすればよいのか分からなくなることもありました。
それでもこのスポーツの可能性を信じて、このスポーツの魅力を信じて、黙々と続けてきた。
そうすると次第に、本当に少しずつだけれど、このスポーツを楽しんでくれる人、喜んでくれる人、助けてくれる人、趣味にしてくれる人達が増えてきて、そういう人達と出会う度に励まされ、続ける意味を与えてもらってきた。
一歩、また一歩、コツコツ行きます
自分で勝手に作った山を一歩登る。
その一歩の先にしか見えない景色ってやっぱりあるんだなと、思ったりしています。
諦めるのも自由。立ち止まるのも自由。ふて腐れるのも自由。
次の一歩が億劫になることも、もちろんあります。
でも、その一歩をとにかく踏み出すと、踏み出す前の様々な感情は過去のものとなる。
一歩踏み出したという事実と、その先にある新しいストーリーがある。
もちろん、その新しいストーリーだって、楽しいことだけなはずは無い。
また次の試練がある。
悔しくなること、新たな葛藤。
チャレンジして一歩を踏み出す。
それをやっぱりコツコツと積み重ね続けることが大事なんだなと思ったりします。
コツコツ踏み出す一歩が積み重なって、気づいてみれば10歩、20歩になっていく。
僕自身、本当に未だに上手くいかないことの連続です。
今も今までも、ハッキリ言って上手くいかないことが殆ど。
葛藤の連続です。
何のために一歩踏み出すのか。
僕は自分にできる活動を通して、少しでもあなたに喜んでもらいたい。
あなたに喜んで貰えたとき、僕はとても嬉しくなる。
そんな瞬間を、そんな機会を一回でも多く増やしたい。
そのためにもっと成長したい。
そのためにもっと磨いていきたい。
そのために次の一歩を踏み出したい。