流れとフィジカルのバランス
今回も川イルカ講習の「中級者向け」レッスン。
一応念を押させていただきますと、リバーボードクラブは初心者から上級者まで大歓迎です。
最近は中級者向けのレッスンが多いですが初心者や初めての人も体験コースでお気軽にご参加いただけます。
さて、今回はスラロームゲートを活用して練習。
練習では毎回、課題をもって取り組むものですが今回は「ターンのバリエーション」と「回転軸のロス」について、その結果として浮かび上がってきたことは流れに押されることをどれだけ「待つ」ことができるかということ。
流れに押されるのを待つというのは、ターン時にボードを回し終えるまで次の動作を始めないということ。
回しきらないうちに次の動作に入ると押される力が最大化する瞬間を逃す時があるのです。
速く動きたいからといって早く動きすぎると押される力が最大化する前にその流れを逃し、フィジカルに頼ることになり余計に体力を消耗することがある。
自分本位で動くことが逆の効果を生んでしまう場合があるのがリバーボード(ハイドロスピード)の面白いところでもあると思っています。
練習の内容とスキルの上達幅に合わせた難易度で取り組みながらも結局は「基本中の基本」に戻るというのは試行錯誤して何周も回って初めて気づくことができるわけであります。
「川」で行うスポーツとしての性質上、フィジカルに加え、川の流れといかに上手く付き合うかというところが大切なわけですが、「スポーツ」の側面からとらえる場合に意識したいことは以下の2つ。
・川の流れに押される力を次の進行方向へ行くための力へと変換する。
・バタ足による出力をできるだけ無駄なく進行方向へと変換する。
こうして見てみると当たり前のことを書いていますが、この2つのクォリティーをどこまで高めることができるかがキーポイントだし、僕自身はそこへ常に意識を置いて練習しています。
もちろんこの二つの要素の中に意識することは無数にあります。
かと言って、レースの時にはモタモタしているとタイムが遅くなるのも事実です。
そこの塩梅が難しくもあり、歯がゆくもあり、面白いのです。
練習はたくさん試して、たくさん失敗して、思考して、答え合わせをしていく機会です。
今日はひたすら黙々と取り組みましたが良い集中の中で練習ができました。
自らの課題を洗い出すにはとにかく泳ぎ込むに限ります。